『黄色いマンション 黒い猫』を読みました。昔のことを思い出してみたくなる。

人生を綴った文章に、こんなに心を揺らされるとは……。

軽い本ではありません。
ものすごくコッテリと沁みてきます。

そして、本の内容と自分とを照らし合わせながら、むかし関わりのあった人達を思い出したりして、とても切なくなります。

『黄色いマンション 黒い猫』著:小泉今日子、イラスト: 和田誠
Switch library(2016)

雑誌「SWITCH」の連載エッセイを、再構成した1冊。
最後の文章はこの本のための書き下ろし。

小泉今日子さんは素敵な方だと思っていたけど、映画『マザーウォーター』と出会ってから興味がますます強くなった。タカコ役の小泉さんは、とても自然体。コーヒーが美味しそうだ。

この本は、キョンキョンの自叙伝(エッセイ)。歌もお芝居も文章も、何をやっても自分の魅力を発揮されるお方だと思う。しかもやっぱり自然体。

この本を読んで……色々な経験を経ながら魅力を更新しておられるのだと感じた。

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読後に、もう少し覚悟して構えて読むべきだったと思った。

あまり平凡とは言えない方の人生の記録。
しかも芸能界の方なので、表舞台じゃない部分も文章から見えてくる。

子どもの頃や家族のこと、街、青春時代、芸能界、ボーイフレンド……そして現在。
胸が苦しくなる、息が詰まる、涙が落ちる箇所が多々あった。

たった1冊の本の中に、こんなに色んな内容があるのならきっと、もっともっと沢山の経験をされたんだろうなぁと、読み終えて思った。

1人の人間の人生には大勢の人が関わっていることを、客観的に再確認。
自分の子どもの頃や青春時代を、同時に思い浮かべながら読み進めていった。

それにしてもキョンキョンは、昔の事をよく覚えてるんだなって感心した。
遊び友達とか近所の人とか。色んな人との出会いや思い出を、とても大事にしてるから覚えてるんだろうな。私は薄情だから、忘れようと努力していることの方が多い。

最後の最後まで、涙がしとしと。
とても心を揺らされる文章だった。

割とずしりとのしかかって来るので、サラリとは読めなかったけど、読んで良かったと思った。手元に置いておきたい本。

キョンキョンの文章はすごく心に響いてくる。
赤裸々に書いた文章というのは、こんな風に他人の心(人生)に響くんだなぁ。辛いこともあるけど、それを糧にして生きておられる姿がとても心に沁みる。

この本は「文章」のお手本としても、時々読み返したい。どの部分を読んでも、どの1行も飽きないし面白いし、1文字も飛ばせない。

小泉今日子さんは、ちょうど5歳年上。
私も深い魅力を放つ50代になりたいとか思うけど、にじみ出るものをにじみ出そうとするのは違うので、自然体の方に憧れようと思う。

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