小泉今日子さんの著書『黄色いマンション 黒い猫』と『小泉今日子書評集』。

『黄色いマンション 黒い猫』

小泉今日子 イラスト: 和田誠 Switch library(2016)
雑誌「SWITCH」の連載エッセイを再構成した1冊。最後の文章はこの本のための書き下ろし。

この本は、キョンキョンの自叙伝です(エッセイ)。

読了してから、もう少し「覚悟」して構えて読むべきだったと思いました。
子どもの頃や家族のこと、街、青春時代、芸能界、ボーイフレンド……そして現在。胸が苦しくなる、息が詰まる、涙が落ちる箇所が多々ありました。

たった1冊の本の中に、こんなに様々な内容があるのなら、きっと、もっともっと沢山の経験をされたんだろうと、読み終えて思いました。1人の人間の人生には大勢の人が関わっていることを、客観的に再確認。自分の子どもの頃や青春時代を、同時に思い浮かべながら読んでいいました。

それにしても、キョンキョンは昔の事をよく覚えてるんだなって感心しました。遊び友達とか近所の人とか、色んな人との出会いや思い出を大事にしてるから覚えてるんだろうな。私は薄情だから、忘れようと努力していることの方が多いです。

文章が心に迫ってきます。最後の最後まで涙が落ちました。とても心を揺らされる文章でした。赤裸々に書いた文章というのは、こんな風に他人の心(人生)に響くんだな。辛いこともあるけど、それを糧にして生きている姿がとても心に沁みました。

この本は「文章」のお手本としても、時々読み返したいです。どの部分を読んでも、どの1行も飽きないし面白いし、1文字も飛ばせなかったです。

小泉今日子さんは、私のちょうど5歳年上。
できれば私も、少しは生きざまの魅力を放つ50代になりたいとか思うけど、絞り出すものが見当たらないので、キョンキョンの「自然体」の方に憧れよう……と思います。

『小泉今日子書評集』

2015中央公論新社

書評の中に、大好きな本『わたしのマトカ』(著:片桐はいり)がありました。

その書評の第一印象は「みじかっ!」です。文字数をザッと計算してみたら「382文字」でした。こんなに短くてもいいのかと、目からウロコでした。短くまとまっていて威圧感なくサッと読めて、リズミカルな書評です。

中には長めの書評もあるし、マトカよりももっと短い書評もあります。文字数に縛られず、自由なんだなと思いました。

小泉さんご自身の現状や思い出、本との関わりや読後の思いや行動など、どの書評もご自身と絡めて書かれています。芸能人なので「著者」と知り合いというパターンもあるようだけど、それ以外でも自分とその本や著者さんとの共通点や共感点を見つけて書かれていました。

なので、他者の著書について書いている中に書評者の姿が見えて、そこが面白いです。

中の図柄が、白いカバーから透けて見えてかわいいデザインです。オシャレ。

常体と敬体が混ざった文章がありました。これは指摘ではなく……素敵だと思っています。小泉さんは、他のエッセイでも大体は「常体(だ・である)」で書かれています。この書評集も基本は常態です。ある書評は、ずっと常体で書かれていて、最後の一文が「ます」で終わりました。中には敬体で書かれているものもあり、その途中が常体になったりするのもありました。

そうか、もっと自由に文章書いちゃっていいんだなって、この本は色々と自由に解放してくれます。

そして、紹介されているどの本も、読んでみたくなりました。

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