湯本香樹実『夏の庭 The Friends』を読みました。

湯本香樹実『夏の庭 The Friends』

1994新潮文庫 (※原作刊行1992福武書店)
10数ヶ国で翻訳出版 1994年映画化

小6の木山君、山下君、川辺君と、おじいさんのお話。

人間の「死」に興味を持つ3人は、おじいさんに近付く。そして、おじいさんと3人の間にかけがえのない関係が育っていく。

3人はひと時の間に、様々な「死」に関わる出来事や話に遭遇。私も読んでいて、人間の生は、死と隣り合わせなんだなぁと改めて思った。

寿命で死んだり、体を壊して死んだり、殺されて死んだり。
私も子どものころ、無償に「死」を怖いと感じた時期があった。そういう、目覚め(気付き?)みたいな時期があるんだろうか。でもこれは一過性のもので、たぶん、日にち薬みたいな感じで忘れていく。

このお話は、3人の少年が「死」をどう体験するかのような話でありつつ、おじいさんと少年たちが互いの状況を互いにひっそりと助けるお話でもある。

少年たちも、まだ短いながらも三者三様の人生を送っている。おじいさんは彼等の人生の師だ。年長者は、面倒な関わりも多いけど、大事なことも教えてくれる。気付かせてくれる。

著者の湯本さんは、ご自分のおじいちゃんのことを思い出しながら、この作品を書かれたようだ。この世で出会った人の記録という書き方も、いいな。

私の祖父母はもう1人もいないけど、今になって、煩わしかったおじいちゃんの「戦争話」を積極的によく聴いておけばよかったと……それだけはとても後悔している。

と言っても、もう私は、おじいちゃんの年齢の方に近いのだ。
いつまでも教えてもらえる位置にいさせてもらえない。

いぶし銀のような深みが、出てくる気配もない。

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